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第1話

鮎とアマゴの会
(H13.3.20開設)

BY 又の名瞑想禅士

 

 


 先日、T氏より電話が入った。ブツを持ってくるとのことである。
 さっそく、待ち合わせの場所に行くと、とれたばかりのアマゴを持参して、待っておられた。
 アマゴの解禁、鮎の解禁、落ち鮎シーズンの年3回は必ず、必ず届けて頂いている。
 ブツを受け取った後、鮎は塩焼きに、アマゴは塩焼きと唐揚げにされ、東吉野生まれの純情なオトトさんは、ビールとともに仲良く私の胃袋に収る。

 そういえば、”鮎とアマゴの会”は7年続いている。
 毎年6月にはいると、あちらこちらから催促の電話がかかる。今年の鮎の日は何日かと。
 鮎を釣る誘いではない。
 釣ってきた鮎を試食鑑賞する会である。

 毎年6月初旬になると、全国各地の川で鮎の解禁が始まる。

 ここ数年は雨が多かったり、少なかったりの天候の不順で釣り人の成果は芳しくないようである。
 鮎とアマゴの会の会員は、解禁されたばかりの天然の鮎を試食鑑賞するだけであるが、当然、鮎を釣ってくる人が必要となる。

 ”鮎の会”には、某T名人が一人と、某N名人もどきが一人おられる。
 この釣り名人の腕を確かめるためと、初物の天然鮎を食し、ヤイヤイガヤガヤとアルコールで酩酊するのが”鮎の会”鮎試食鑑賞会である。

 しかし、試食鑑賞人は10名程いるので、6月末の鮎試食鑑賞会までには数十匹の鮎とアマゴが必要となり、名人にとっては鮎とアマゴの数を確保することが非常なプレッシャーとなっており、大変なご迷惑をおかけしている。

 名人もどきにおかれては、体調が悪いとか、水が薄いとか、型が小さいとか、忙しいとかで、ブツの数が必ずしも確保できるとは限らない。ちなみに、ここ数年間の成果は芳しくない。
 しかしながら、名人ともなると天候不順により、鮎をつれなかったとの言い訳は出来ないわけで、”鮎の会”試食鑑賞会当日には、必ず鮎、アマゴが届けられる。

 この鮎とアマゴを、某飲み屋で、塩焼き、天麩羅、唐揚げ等に調理して頂き、”鮎の会”試食鑑賞会が開始される。

 一般的には、アマゴのほうが美味しいといわれているが、やはり、天然の鮎はおいしい。
 禅士の好みでは型が小さい方が好きである。

 内蔵は勿論、頭から食べる。スイカの香り、川苔の味を少しの苦みの中から感じる。
 酒も喜ぶ。

 この日、この時のために節制?しながら体調を整える。

 ところで、名人は持参してきた鮎は食べないで、人が食べるのを見て、酒を飲みながら、一人楽しんでおられる。
 名人の名人たる所以である。

 また、来年も楽しみにしていますので、名人、並びに名人もどきにおかれましては、ご苦労様ですが、宜しくお願いします。
 
*参考文献:夢夢倶楽部(発想集団下水道自由人)

*music: autumn in new york / piano by torazo


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